「相続した車、兄弟で分けるにはどうすればいいの?」「共有名義にすれば丸く収まる?」
相続人が複数いる場合、車の扱いは悩ましい問題です。
この記事では、相続車を複数人で分ける3つの方法と、共有名義のリスクについてわかりやすく解説します。
話し合いがまとまらない場合の対処法もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
結論:車は分割できない。誰が取得するか話し合いが必要です
不動産は持分で登記できますが、車は物理的に分割できない財産です。そのため、相続人が複数いる場合は「誰がどのように車を引き受けるか」を話し合いで決める必要があります。
「とりあえず共有名義にしておこう」と考える方もいますが、共有名義はトラブルの元になることが多く、避けた方が賢明です。その理由は後ほど詳しく解説します。
まずは、車の分け方の具体的なパターンを見ていきましょう。
相続車を複数人で分ける3つのパターン
パターン1:相続人の1人が車を取得する
もっともシンプルな方法です。車を必要としている相続人が1人で取得し、名義変更を行います。
この場合、車の評価額を遺産分割協議のなかで考慮し、他の相続財産(預貯金や不動産など)とのバランスで調整するのが一般的です。
- 車を日常的に使う人がいる場合に適している
- 手続きがもっともシンプル
- 他の財産との調整が必要になることがある
パターン2:車を売却して代金を分割する(換価分割)
車を売却し、その代金を相続人同士で分ける方法です。誰も車を必要としない場合や、公平に分けたい場合に適しています。
- 金額で分割するため公平感がある
- 車の維持費や管理の問題が解消される
- 売却前に相続人の1人への名義変更が必要(代表相続人を決める)
実際にご相談いただくケースでは、この「売却して分割」がもっとも多いパターンです。
売却・分割について相談してみる→パターン3:1人が取得して他の相続人にお金を払う(代償分割)
車を取得する相続人が、他の相続人に対して車の評価額に応じた金銭を支払う方法です。
- 車を手元に残しつつ、他の相続人にも公平に分配できる
- 車の評価額をどう算定するかの合意が必要
- 取得する側に支払い能力が必要
たとえば、評価額100万円の車を長男が取得し、次男に50万円を支払うといったケースが該当します。
共有名義にすると何が起きる?知っておくべきリスク
「話し合いがまとまらないから、とりあえず共有名義にしておこう」というケースがありますが、共有名義にはさまざまなリスクが伴います。
売却・廃車に全員の同意が必要
共有名義の車を売却・廃車にするには、共有者全員の同意と書類(印鑑証明書・委任状など)が必要です。相続人の1人でも連絡が取れなかったり、意見が合わなかったりすると、手続きが進められなくなります。
自動車税・保険料の負担があいまいになる
自動車税は車の所有者に課税されますが、共有名義の場合、誰がいくら負担するかが不明確になりがちです。保険についても同様で、実際に運転する人と名義人が異なると、万が一の事故時に保険適用でトラブルになることがあります。
時間が経つほど関係者が増えてしまう
共有者の1人が亡くなると、その持分はさらにその相続人へ引き継がれます。時間が経つほど関係者が増え、合意形成がどんどん難しくなるのが共有名義の怖いところです。
車検・整備の判断ができない
車検や修理など日常的なメンテナンスについても、共有者間で「誰が費用を負担するか」「どこで整備するか」といった調整が必要になり、スムーズに進まないことがあります。
共有名義は「先送り」にしかならないケースがほとんどです。
できる限り、遺産分割協議の段階で車の取り扱いを決めておくことをおすすめします。
話し合いがまとまらない場合の対処法
相続人同士で意見が食い違い、なかなか話が進まないこともあります。そんなときの対処法をご紹介します。
車の評価額を客観的に確認する
「この車にいくらの価値があるか」が明確でないと、話し合いは進みません。買取業者に査定を依頼して、客観的な評価額を把握することで、具体的な話し合いの土台ができます。
車だけで解決しようとしない
車の分け方は、遺産全体のなかで調整するのが現実的です。「車は長男が取得する代わりに、預貯金は次男が多めに受け取る」といった形で、他の財産と合わせてバランスを取ることができます。
第三者を間に入れる
どうしても話がまとまらない場合は、弁護士や家庭裁判所の調停を利用する方法があります。費用や時間はかかりますが、感情的な対立を避けながら解決できる手段です。
車は放置すると価値が下がりますし、税金もかかり続けます。完璧な合意を目指すよりも、「車については早めに方針を決める」という姿勢が、結果的に全員の利益につながります。
まずは状況を相談してみる→よくある質問
相続人が複数いる場合、車の名義変更は全員の同意が必要ですか?
はい、遺産分割協議書に相続人全員の署名・実印の押印が必要です。車を誰が取得するかを協議で決め、その内容を記載した遺産分割協議書を作成します。全員の印鑑証明書も必要になります。
兄弟間で車の評価額について意見が分かれています。どうすればいいですか?
買取業者に査定を依頼して、客観的な評価額を確認するのがおすすめです。複数の業者に査定してもらうことで、より納得感のある金額を把握できます。当社でも査定のご相談を承っています。
相続人の1人が遠方に住んでいます。手続きは進められますか?
はい、進められます。書類のやり取りは郵送で対応可能です。当社では遠方の相続人への書類送付や、必要書類のご案内なども含めてサポートしています。
車を売却して代金を分ける場合、税金はかかりますか?
生活用の自家用車であれば、売却益に対する所得税は基本的にかかりません。ただし、高級車や希少車で購入時より高く売れた場合は課税対象になる可能性があります。具体的なケースについては税理士にご確認ください。
まとめ
相続人が複数いる場合、車の分け方は大きく3つのパターンがあります。
- 1人が取得する ── 他の財産とのバランスで調整
- 売却して代金を分割する ── もっとも公平で多いパターン
- 代償分割 ── 取得者が他の相続人にお金を支払う
いずれの場合も、共有名義は避けて、早めに方針を決めることが大切です。共有名義にすると売却・廃車に全員の同意が必要になり、時間が経つほど手続きが複雑になります。
「誰が車を引き受けるか」「売却するならどう進めるか」など、まずは大まかな方向性だけでも話し合ってみてください。
相続した車のこと、
一人で抱え込まなくて大丈夫です
「まだ何も決まっていない」「書類が足りない」という段階でもご相談いただけます。
まずは今の状況をお聞かせください。一緒に整理するところから始めましょう。
※ 相談は無料です。売却を決めていない段階でもお気軽にどうぞ。


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